スライムパンク防止剤被害低減プロジェクト
サイクルベースあさひ様
当店の修理経験と御社及びSlime.comのスライムパンク防止剤関連サイトの記述に基づいて記載しております。
錯誤による記載ミスがございましたら、訂正いたしますので、cyclemainte@anocora.comまでご連絡をお願いいたします。
【2024年2月28日追記】
オンラインの楽天市場店(https://item.rakuten.co.jp/cyclemall/c/)や「あさひECサイト」(https://ec.cb-asahi.co.jp/) サイクルベースあさひYahoo!店(https://shopping.geocities.jp/cyclemall/)
にスライムパンク防止剤の掲載がなくなり、
ウェルドタイト[WELDTITE]
INNER TUBE SEALANT パンク防止剤の注入 自転車一台分(前後タイヤ)[※単体での受注不可]
に置き換わったようです。
過去に注入された方のためにサイトは残します。一部実態に合わない記述が残っていますが、気づいたところから修正します。
プロジェクトについて
サイクルベースあさひさんが販売している、スライムパンク防止剤のサイトや販売時の説明不足について知って頂き、不要なスライムパンク防止剤を消費しないことを含めて、スライムパンク防止剤と上手く付き合って頂くことが目標です。
見苦しい画像ですが、これらの被害について後でご説明します。
*上のスライドビューには
サイクル北斗さんの「パンク防止剤の入ったチューブにパッチを貼ると」記事の画像
西船橋・海神の「サイクルプラス」さんのちょっと早い「納涼恐怖体験」をしてしまいました・・・・・・(今日は幽霊の日)の画像
源 夜音さんのTwitter画像
を使わせて頂いています。
スライムパンク(Flat Tire)防止剤が防止するパンクとは
当店がイメージしているパンクとはチューブに穴が開いた(puncture)状態です。
修理のご依頼を頂く際も、「空気が抜けているので、パンクしているかもしれない。見てください。」とよく言われます。
英語圏では、空気が抜けた状態をFLAT TIREと表現されます。
そして厄介なことにFLAT TIREを日本語に訳すとパンクです。
パンク防止(prevent flat tires)にも書きましたが、
Slimeパンク(Flat Tire)防止剤は、パンク(PUNCTURE)を防ぐものではなく、FLAT TIREを防ぐもの。
パンク穴を塞いでパンク穴からの空気の漏れを減らす商品のようです。
個人的にはスライムパンクエアー漏れ抑制剤が第一希望ですが、せめて防止ではなく、スライムパンク抑制剤と名付けて欲しかったです。
名称・商品名に記載したように、パンク防止を使用する商品名は少数派です。
スライムパンク(Flat Tire)防止剤はパンク(PUNCTUREorFLAT TIRE)に効果があるのか?
オンラインの楽天市場店(https://item.rakuten.co.jp/cyclemall/c/)や
「あさひECサイト」(https://ec.cb-asahi.co.jp/) で自転車を開くとおすすめ商品のトップに必ず表示され、実店舗でも自転車購入時に勧められる
「新車の必需品パンク防止剤」
(https://ec.cb-asahi.co.jp/catalog/products/dac7db320b3d4f3eb7cd5315cdf5a753) は、パンク(PUNCTURE)防止に効果があるのでしょうか?
画像はhttps://store.shopping.yahoo.co.jp/cyclemall/8000.htmlから借用
スライムパンク防止剤との上手な付き合い方 の使用法を守っているなら道路に落ちている細い針や、植物の棘のような円錐状の異物が刺さってもすぐに空気が無くなって、走行不能(FLAT TIRE)になることを防ぐ効果は有ります。
性能・効果に詳細は記述しました。
でも、もともとFLAT TIRE(パンク)を防ぐ商品でPUNCTURE(パンク)を防ぐ商品ではないのですから、
・勧められたから入れてみた
・ちょっと良さそうだから
・パンクしないならと感じて入れた
なら、防げるパンク(PUNCTURE)の少なさや、
スライムパンク防止剤を入れるより、もっと経済的なパンク(PUNCTURE)防止策があることに、がっかりするかもしれません。
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当店の2019年のパンク修理の集計をグラフ化したものです。
他店では、周りの環境や営業形態で割合は異なると思います。
当店の集計では、スライムパンク防止剤が有効な異物刺さりのパンクは一割以下しかありませんでした。 |
スライムパンク防止剤との上手な付き合い方
力太郎さんから頂いた説明書です。
【空気圧管理が大事です】
空気圧管理の重要性はスライムパンク防止剤が入っていない自転車でも同じです。最低でも一回/月、規定の3気圧までしっかり空気を入れていることが必要です。→チューブ空気圧変化 確認結果参照の通り一か月で目に見えて空気が減ります。
→もう少し詳しく
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スライムパンク防止剤は空気の力を借りて穴を塞ぎます。 →シールメカニズム参照
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スライムパンク防止剤で防げない空気不足が原因で起きるパンクを回避できます。
パンクの原因は数多くありますが、スライムパンク防止剤が有効なのは2.8㎜程度までの刺さりもの(異物)パンクです。 パンクの大半は、空気圧不足が原因で起きるものです。→パンクの原因参照
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スライムパンク防止剤が入っていても、ゴムには空気を通す性質があるので自然に空気は漏れていきます。
【走っている(車輪が回っている)時は、パンク穴を塞いでくれます】
スライムパンク(Flat Tire)防止剤は空気の漏れを遅くする効果は有りますが自転車では、ずっと塞ぎ続けてくれるものでは有りません。
パンクに気づいたら、パンク修理は必要です。
→もう少し詳しく
液体ですから、回転が止まると車輪の下に溜まって、パンク箇所へのスライムパンク防止剤の供給が無くなります。
スライムパンク防止剤の供給が無くなるとパンク箇所から空気が漏れます。
空気を補充して、車輪を回転させて再度スライムパンク防止剤で穴を塞いで、自転車屋さんまで走りましょう。
【近くでスライムパンク防止剤が入っていてもパンク修理してくれるお店を探しましょう】
パッチの貼り付きを阻害する性質があって、パンク修理のパッチが剥がれたり、チューブから噴き出して店内を汚したり、自転車屋さんの嫌われ者です。
自転車屋さんによっては、パンクでもチューブ交換になることがあります。
→もう少し詳しく
自転車屋さんによっては、スライムパンク防止剤が入っているとパンク修理を断られることがあります。
事前に「スライム入りですけれどパンク修理してもらえますか?」と確認しましょう。 →スライムパンク防止剤被害の項を参照
サイクルベースあさひさんなら、パンク修理してくれます。
サイクルベースあさひさんのサイクルポーターサービス(https://cycleporter.cb-asahi.co.jp/)はサイクルメイト(https://www.cb-asahi.co.jp/lp/service/cyclemate/)に加入していると引き取りお届けが無料になります。
【割増料金を請求されても怒らないでください】
スライムパンク防止剤入りのチューブのパンク修理は気を使ったり。手間が掛かったり、廃棄にも余計な手間が掛かったりします。
→もう少し詳しく
サイクルベースあさひさんなら、販売時の利益で相殺できますが、自転車屋さんにとってはこぼれたスライムパンク防止剤の清掃や、廃棄時のスライムパンク防止剤の分別、パッチの剥がれを防いで確実な修理をするために、余計な手間が掛かります。
通常のパンク修理とは違ってきますので、割増料金を請求されても、理解してあげてください。
【年一回の定期的な点検をしましょう】
定期点検の重要性はスライムパンク防止剤が入っていない自転車ても同じで、一回/年の点検をすることで、自転車の痛み方はかなり少なくなります。
→もう少し詳しく
自転車の安全利用の為に、定期的な点検・メンテナンスがいかに重要かは、ご理解いただけると存じます。 弊社としましても、自転車をご愛用いただく全てのお客様へ、定期的な
点検・メンテナンスを推奨しております。
サイクルベースあさひさんから頂いた回答の一部です。
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虫ゴム交換
自転車の部品の中で消耗ではなく、劣化で駄目になる代表が虫ゴムです。スライムパンク防止剤の注入で虫ゴムの寿命は短くなります。 虫ゴムは劣化するとタイヤの空気が抜けて自転車が走れなくなることが有り、しかも普段は見ることがないので、定期的な交換が必要です。
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各部の緩み点検 と注油
ブレーキワイヤーの出入り口、スタンドのバネ受け部・軸部など金属同士が擦れ合う部分に注油しておくと、部品の寿命が延びます。
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その他車輪の回転チェックやライトの点灯、保安部品の取り付け状態なども点検が必要です。
【効果を継続するためには2年に一度チューブを交換しましょう】
スライムパンク防止剤がパンク防止性能を保証するのは2年間です。→性能保証は2年間です。参照
2年を過ぎても、パンク防止性能を望まれるなら、チューブを交換して、改めてスライムパンク防止剤を注入してください。
パンク防止性能を求められないなら、定期的(年一回)に虫ゴムを交換し、バルブコアが変色していたら、バルブコアも交換することで、バルブ腐食の被害からは逃れることが出来ます。
→もう少し詳しく
2年を過ぎて入れっぱなしにすると、バルブ腐食や、空気が入らないなどの弊害が目立つようになります。
チューブにスライムパンク防止剤を注入するのは割と簡単なのですが、チューブから取り出すには、手間が掛かり、簡単な水洗いではバルブなどの金属の腐食からは逃れられません。
取り除く作業費を考えると、チューブを交換した方が安上がりです。
【虫ゴム交換時に、噴き出させないために】
虫ゴムは自転車部品の中では、最も劣化の早い部品です。 定期的に交換する必要がありますが、スライムパンク防止剤を注入しているとバルブコアを抜いた時に空気の力でスライムパンク防止剤が噴き出すことがあります。
こんな噴出し方をします。
→もう少し詳しく
交換する時には、スライムパンク防止剤が噴出さないよう、バルブ部品を水平より上にある状態で開けて、バルブコアを抜きましょう。
虫ゴムの交換方法はこちらを参考にして下さい。
虫ゴム交換時には、バルブの腐食もチェックして、腐食があったら、交換しましょう。
サイクルベースあさひさんに点検を頼めば交換してもらえると思います。
消耗品にあたる、虫ゴムやバルブコアを含むタイヤ・チューブについては、品質保証の対象ではありませんが、弊社で実施する点検の際、虫ゴムや バルブコアに異常が確認できましたら、虫とコアをセットで無料交換して
おります。 また、弊社で承るパンク修理の際にも、同様の確認と交換をいたします。
サイクルベースあさひさんから頂いた回答の一部です。
【ラテックスアレルギーに注意】
ラテックス(天然ゴム)を含んでいますので、ラテックスアレルギーの方は、漏れたり、噴き出したスライムパンク防止剤に触らないようにしてください。→スライムパンク防止剤SDS参照 ラテックスアレルギーについては日本ラテックスアレルギー研究会のサイトをご覧ください
スライムパンク防止剤被害
【パンク防止剤を入れたのにパンク】
スライムパンク防止剤を入れてもらって、最初にアレっと感じられる方が多いのが、「パンク防止剤を入れたのにパンクした。」ではないでしょうか。
スライムパンク防止(prevent flat tires)剤で防げるパンクは、異物が刺さったパンクだけで、思われているほど異物を踏んでのパンクは多くありません。
→もう少し詳しく
スライムパンク防止(prevent flat tires)剤で防げないパンクのパターン
- 想定外の穴が空いた場合
- タイヤの横に穴が空いた
- 段差に乗り上げるなどによって、さけるように穴が空いた
- パーツ劣化によるパンクの場合
サイクルベースあさひECサイト スライムパンク防止剤ページ
(https://ec.cb-asahi.co.jp/catalog/products/dac7db320b3d4f3eb7cd5315cdf5a753)
から借用
スライムパンク防止剤で防げるパンク(FLAT TIRE)は、2.8mmまでの丸い断面の異物が刺さったパンク(FLAT TIRE)です。
摩耗したタイヤでは、画鋲程度の刺さりものが防げるパンク(PUNCTURE)の限界で、自転車のチューブは薄いので、穴を塞ぐ繊維を保持することができないようです。→自転車には無力なスライムパンク防止剤
元の問い合わせにはたどり着けませんでしたが、こんな回答が有ります。
【パンク防止剤の購入は無駄な出費かもしれません。】
月に一度、空気をしっかり入れるだけで大半のパンクは防げます。
スライムパンク防止剤に無駄なお金を掛けるより、そのお金でメーター付きのしっかりした空気入れを購入し、シュワルベバルブコアやスーパーバルブ(スペシャルGバルブ)で空気圧を見ながら月に一度空気の補充をして下さい。
毎年虫ゴムを交換し、毎月一回しっかり空気を入れていれば、あまりお勧めはしませんが、万一のパンクの際、市販のパンク修理剤が有効に働く可能性は高くなります。
→もう少し詳しく
当店では、パンク修理の際、次のパンクの防止やチューブの消耗度合いを知って頂く為にも、パンクの原因と対処法をおつたえしています。
パンクの原因などは
こちらのページに纏めています。
ここでは、実際に起きるパンクの発生割合を知ってください。
パンクの8割近くは、スライムパンク防止剤では
防げません。
*ブリヂストンサイクルの調査結果(https://www.bscycle.co.jp/cycletire/ 〉
*寿サイクルさんのパンクレポート(http://www.interq.or.jp/jupiter/ktbk37/PANC.HTM)
*健康じてんしゃ店さんの
なぜ自転車はパンクする? では、空気圧不足が原因のパンクが51.4%です。
*当店の集計では防げるパンクは
一割以下でした。
当店でのパンク修理の履歴は
こちらに集計しました。
大半のパンクは空気圧不足が原因の リム打ち、擦れ、チューブ折れ、バルブ剥がれです。
余程、工場地帯や砂利道など、異物の多い道路を走らない限り、異物でのパンクは3年に一度あるかないかです。(当店の経験則です)
【パンク防止剤が入っているので、修理はチューブ交換になることがあります。】
自転車店には、長年の経験で確立されたパンク修理手順が有ります。
スライムパンク防止剤やパンク修理材という異物を注入されたことで、パンク修理のミスをすることは出来ませんから、チューブ交換になることは理解して頂きたいです。
→もう少し詳しく
- スライムで対応できないパンクの場合は、水洗いを行い、水分を拭き取ることで、通常通りのパンク修理が可能です。
サイクルベースあさひECサイトスライムパンク防止剤ページ(https://ec.cb-asahi.co.jp/catalog/products/dac7db320b3d4f3eb7cd5315cdf5a753)から 借用
夏目あいかのvita unica(ヴィータ・ウニカ)さんの[サイクルベースあさひからの回答]のように 「弊社店舗ではパンク防止剤入りのチューブでも通常通りパンク修理(840円~)を行なわせていただいておりますのでご安心ください。」
とサイクルベースあさひから回答を貰った人もいますが、サイクルベースあさひに注意。 の通り、スライムパンク防止剤を入れる時には説明がなかったそうです。
do-logさんも「あさひで自転車購入。でも、パンク防止剤は入れちゃダメ!」チューブ交換になったそうですが、説明はなかったそうです。
借用した記述には、通常通りパンク修理可能と書かれていますが、修理時には水調べしてチューブを濡らし、水を拭きとって修理に掛かりますから、すべての自転車屋さんでは、この手順は実行されています。
パッチで対処できなかったパンク修理です。
当店のパンク修理の失敗例 の記事の通り、パンク穴から、スライムパンク防止剤が漏れ出してきます。
スライムパンク防止剤が入ったチューブのパンク修理にはこんなに手間が掛かります。
鶴橋サイクルレスキューさんの
パンク予防剤記事です。
当店では、こんな手順で、スライムパンク防止剤入りのチューブでもパンク修理をしていますが、修理にはすごく気を使います。
【廃棄費用が上乗せになるお店もあります。】
交換したタイヤやチューブなどは産業廃棄物として業者に引き取ってもらう必要があります。 引き取ってもらう際にはスライムパンク防止剤が異物となって引き取ってもらえないことがあります。
→もう少し詳しく
パンク防止剤が入っていても、交換自体に手間がかかる訳ではないのですが、 廃棄(をお願い)する際にそのままでは持って行ってくれません。 チューブはタイヤ同様、細かくチップ状にして燃料になるのですが、
中に液体が入っていると拒否されますので、パンク防止剤を取り除く 必要がありますが、この取り除く作業に結構時間を取られるためです。
*神川輪業さんのブログから引用
【漕ぐのが重い。】
ボトルに記載の適量を注入すると、タイヤ一本に重量で136gの重さが追加されます。 算出法はこちらです。
→もう少し詳しく
玄蔵雑記(仮)さんのサイクルベースあさひのパンク防止剤はペダルが重くなる? 記事では 「自転車を買い替えたのですが、どういう訳か前のママチャリよりペダルが重い!! 坂道なんて後ろから引っ張られているみたい」だったそうです。
店員さんからは「パンク防止剤程度では、ペダルの重さはそんなに変わらない」と言われたそうです。
【タイヤから噴き出して、服を汚すことが有ります。】
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使い方を守っていても、大きな石のかけらなどを踏むと穴を塞ぎきれず、パンク防止剤が噴き出して、自転車や服を汚します。
→もう少し詳しく
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走行中にパンクして、スライムパンク防止剤を浴びた方が、います。 大きな穴が開くと、穴を塞ぐことが出来ず、チューブの中のスライムパンク防止剤が噴き出します。
当店での修理中に遭遇した、スライムパンク防止剤の緑の液体が飛散した泥除けの内部です。 多分、衣類にも付着したと思われます。
【長い間、入れっぱなしにすると、空気を入れるバルブ部分の金属を溶かします。】
長期間、チューブに入れっぱなしにすると、チューブのバルブコアやバルブの外筒に使われている真鍮が錆びて腐食されます。 2年の性能保証期間を過ぎたら、スライムパンク防止剤を除去するか、チューブ交換をすることが必要です。
→もう少し詳しく
【入れっぱなしにすると、空気を入れられなくなることが有ります。】
これも二年以上経った頃ですが、空気を入れようとしても、空気が入らなくなることが有ります。
→もう少し詳しく
スライムパンク防止剤の成分(グリセロール?)がバルブに使わている金属(黄銅orニッケル)と反応して固形物を作ります。
スライムパンク防止剤による腐食実証試験参照
スライムパンク防止剤の繊維が凝集した毛玉です。
前述の固形物や小さな毛玉が空気を入れるのを阻害すると考えています。。
サイクリストガレージ ドリルさんのブログ記事 パンク防止剤には困った・・ の記事やCYCLE DOCK まめ屋さんのFacebook投稿記事、当店での経験が有ります。
これは、主に米式バルブについてですが、
Q.スライムシーラントがタイヤバルブステムに詰まってしまいました。どうすれば詰まりを解消できますか?
A.タイヤのバルブステムがスライムシーラントで詰まった場合は、濡れた布でバルブの周囲を拭きます。
次に、バルブコアを取り外し、濡れた綿棒を使用してバルブの内側とバルブコアの O リングを拭きます。
バルブコアを再度挿入し、タイヤに空気を入れます。
バルブがまだ詰まっている場合は、タイヤケア専門家にご相談ください。
https://slime-com.translate.goog/pages/slime-sealant-clogged-valve-stem?_x_tr_sl=auto&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja&_x_tr_pto=wapp
【虫ゴムを弱らせます。】
金属だけではなく、ゴムにも悪影響が有ります。 ゴムの強度が低下するようです。
→もう少し詳しく
虫ゴムを外そうとしたのですが、溶けた虫ゴムが貼りつきました。
当店で交換した虫ゴムで、交換したのは1年半前ですが、空気の出る穴の部分と重なるところに穴が開いていました。
一年半持てば、いいんじゃないかといわれそうですが、当店がお付き合いさせていただいている問屋さんが選んでくれている上質な虫ゴムで普通の使用条件では3年は持つことを確認しているものです。
虫ゴムの品質や材質によってはもっと早く弱るかもしれません。
劣化がすぐに空気漏れにつながるわけではありませんが、空気漏れの危険は増えますので、早めに交換して空気漏れのリスクから逃れることをお勧めします。
どのぐらいの頻度で交換すべきなのかは当店では分かりません。 サイクルベースあさひさんにお問い合わせください。
【バルブから空気が漏れる】
虫ゴムを使わないスーパーバルブや、スペシャルGバルブ、シュワルベ英式バルブでは、バルブ部分にスライムパンク防止剤が逆流し、弁が閉まらず、空気が漏れることが有ります。
→もう少し詳しく
TAKAよろず研究所さんの画像を借用 弁を開け閉めするゴム栓の周りに、スライムパンク防止剤の繊維が絡まると、動きが悪くなり、空気が漏れます。
トンサンの別荘 さんの記事にリンクしました。
スーパーバルブや、
シュワルベバルブコアでは水洗いで復活することがあります。
【排水口が詰まった】
ご家庭で、スライムパンク防止剤を処分しようとして、排水口が詰まったそうです。 不要になったスライムパンク防止剤は原液のままの処理ではなく、流水で少しづつ流してください。
→もう少し詳しく
力太郎さんの記事にリンクしました。
- 非毒性で無害なため、環境にも悪影響を与えません(浄化設備のある所で洗い流して下さい)。
- スライムは水溶性の為、簡単に水洗いすることが可能です。
サイクルベースあさひECサイト スライムパンク防止剤ページ(https://ec.cb-asahi.co.jp/catalog/products/dac7db320b3d4f3eb7cd5315cdf5a753)から借用
少量なら、多量の水で流せるようですが、大量(チューブ一本分)をまとめて流すのはやめた方がよさそうです。
* 当店では、性能保証期間を過ぎたスライムパンク防止剤は金属を腐食するデメリットしかないので、こんな方法で除去させて頂いていました。 除去して、水洗いしても、腐食が進んだケースが有り、今は除去作業は行っていません。
説明不足まとめ
被害や、付き合い方でも述べていますが、改めて特に影響の大きい説明不足の内容をまとめておきます。
パンク(PUNCTURE)ではなく、パンク(FLAT TIRE)を防ぐもの
パンク防止(Prevent Flat Tires)に詳しく書きましたが、英語にはパンクと訳される二つの言葉が有ります。
スライムパンク防止剤はFlatTire(パンク)を防止する製品でPuncture(パンク)を防ぐ製品では有りません。
パンクの原因の大部分は空気圧不足であること。
【パンク防止剤の購入は無駄な出費かもしれません。】の詳細で書いた通り、実際のパンク修理の8割以上が、スライムパンク防止剤では防げないパンクです。
パンク防止効果をうたうなら、防げるパンクの比率をしっかり説明するべきだと 思います。
単に「パンクを防げます。」だけでは、ほとんどのパンクが防げると誤解しても無理はないと思います。
しっかり空気圧管理をするだけで、パンクに遭う可能性は3年に一度ぐらいに激減します。(当店の経験です)
なぜ自転車はパンクする?読みやすく纏まっていてお勧めです。
通常通りパンク修理すると言われるのはパンク防止剤注入を勧める自転車屋さんだけです。
サイクルベースあさひさんは、スライムパンク防止剤の販売で利益を得ておられます。
利益を継続して得るためには多少の手間を掛けてもパンク修理をすることが必須です。
有益性を認めず、注入を勧めない大多数の自転車屋さんにとっては、手間が掛かり、リスクの大きいスライムパンク防止剤入り自転車のパンク修理は歓迎されません。
お客様にお勧めして、チューブ内に異物を入れるのですから、スライムパンク防止剤が入っていることで発生する不利益は説明の義務があると思います。
性能保証期間の説明がない。
スライムパンク防止剤のオリジナルサイトでは、two years of continuous flat tire protection. と2年間の性能保証が謳われていますが、サイクルベースあさひさんのネットショップのスライムパンク防止剤(https://ec.cb-asahi.co.jp/catalog/products/dac7db320b3d4f3eb7cd5315cdf5a753)を見ると性能保証期間(2年間)は表示されていません。
何の説明も有りませんから、スライムパンク防止剤を入れたお客様は、パンク防止性能が永遠に続くと思ってしまうことが多いと思います。
チューブの中に入れ続けることが、バルブ腐食や、バルブが詰まって空気が入らないという、スライムパンク防止剤被害の一番の原因となっています。
スライムパンク防止剤の性能は永遠に続くわけでは有りません、長く入れ続けることで、弊害が現れてきます。
金属腐食の危険性の説明がない
デメリットの中で、経時で発生する内容です。
・バルブ腐食。
・空気が入れられなくなる。
バルブの腐食については、サイクルベースあさひさんも腐食を前提に、「虫とコアをセットで無料交換」と回答されていますが、私の認識では長期間スライムに含まれる成分に触れることで発生するものです。
バルブ腐食に至る経過を観察中です。
空気が入れられなくなるのは、このように、繊維がダマになってしまうことも原因で、ダマになった繊維やがバルブと虫ゴムの間に入って空気の通り道を塞いだり、腐蝕の経過観察中に見られた、固形物の生成の影響と、想像しています。
不当な販売方法だと思われたら
消費者契約法という、事業者の不当な販売方法から消費者を守るための法律が有ります。 不当な販売行為の一つに消費者契約法第4条第2項に規定されている「不利益事実の不告知」というものがあります。
消費者契約法第4条第2項 消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対してある重要事項又は当該重要事項に関連する事項について当該消費者の利益となる旨を告げ、かつ、当該重要事項について当該消費者の不利益となる事実(当該告知により当該事実が存在しないと消費者が通常考えるべきものに限る。)を故意又は重大な過失によって告げなかったことにより、当該事実が存在しないとの誤認をし、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。
ただし、当該事業者が当該消費者に対し当該事実を告げようとしたにもかかわらず、当該消費者がこれを拒んだときは、この限りでない。
【重要事項とは下記の内容になります】
一 物品、権利、役務その他の当該消費者契約の目的となるものの質、用途その他の内容であって、消費者の当該消費者契約を締結するか否かについての判断に通常影響を及ぼすべきもの
を故意または重大な過失により告げなかった場合に該当するようです。
先に述べた被害が「不利益事実の不告知」によって発生している場合、購入契約を取り消し(簡単に言えば返品です)出来るのではと法律の専門家ではないのに、考えてみました。
取り敢えず以下の4点で考察しましました。
- スライムパンク防止剤が防げるパンクの割合
- パンクの修理をしてくれない自転車屋さんが多い
- 有効期限は2年間です
- ずっと入れておくと、バルブの腐食を発生する
スライムパンク防止剤販売サイトにはすべて記載がない事柄で重要事項に該当する不利益事実ではないかと考えています。 重要事項であるかどうかと共に、サイクルベースあさひさんが知っていたことの立証も必要になります。
気になる方は、スライムパンク防止剤と消費者契約法を覗いてみて下さい。
法律の施行から日が浅いので、まだ判例は見つけられていません。 こちらの解説も参考にして下さい。
個人では、対応が難しいと感じられるかもしれませんが、消費生活センターに相談するという方法があります。
リンク有難うございます。
トンサンの別荘
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