スライムパンク防止剤による腐食実証試験

どの位、時間が掛かるか分かりませんが、タイヤ・チューブ内となるべく条件を合わせるために、暗箱中に密閉状態でスライムパンク防止剤に浸漬したバルブコアを置き、一日一回カメラで撮影し、変化を追って腐食の存在が判明するまで撮影を続けようと思います。
【2024,02,28追記】
サイクルベースあさひさんがスライムパンク防止剤からウェルドタイト[WELDTITE]INNER TUBE SEALANT パンク防止剤に商品を切り替えられたので、実証することに意味がなくなりました。
最近は大きな変化も見られないので、時機を見て実証試験は終了します。

こちらでも、腐蝕の実験をされていました。
海老印さん
https://twitter.com/ebijirushi/status/1041175671710445568←実験開始。
https://twitter.com/ebijirushi/status/1075283789251731456←3か月経過後です
https://twitter.com/ebijirushi/status/1110384525756891136←半年経過後です。

SHIBUYA-BICYCLEさん 虫ゴムの存在下で、水道水による電蝕を確認されていました。
パンク防止剤による英式バルブプランジャーの腐食2020-01-05
パンク防止剤による英式バルブ・プランジャーの腐食について2020-08-27
英式バルブプランジャーの腐食試験報告最終回2021-09-02

経過画像

 2024_04.18の画像
 2022.07.24の画像
 
 先端黒化開始像(2021.10.10)  充填時の画像(2021.07.13)

2021_07_13から3回目の観察を始めました。 2022_11_19は画像欠落のため、20日の画像で埋めています。 2022_12_05は画像欠落のため、06日の画像で埋めています。 2023_02_19の画像は10時間遅れです。 2023_10_26の画像は9時間遅れです。

目についた変化と日付はこちらに纏めます。(02_22更新)

動画

生成した固着物

2018.12.04まで、予備試験(ようするに失敗です)をしました。その際、こんな固着物ができました。

 

固着物の正体を知りたくて、グリセロール不溶化、グリセリン不溶化、グリセリン沈殿などで検索したのですが、それらしいものはヒットしませんでした。 今のところ見つかったのが、亜鉛グリセロレート(錯体)という化合物です。 製法も詳しい性質も分かりませんが、グリセリン溶液中で生成して、水には溶けないそうです。 「グリセロール 亜鉛」で検索しました。 「グリセロール 錯体」で検索すると「アルカリ媒体中での銅(II)とグリセリンとの錯体生成」という論文がありました。 メッキのニッケルでは、そのような化合物はヒットしませんでした。

スライムパンク防止剤に使用している色素の詳しい成分は分かりませんが、2019.01.06までの観察で、液の色がかなり抜けたこと(水には溶けにくい?)且つ、緑色ということで一つ候補に挙がってきているのがBTB(ブロモチモールブルー)です。 色素が特定できれば、色の変化でPHの変化も追えそうなのですが、本家slimeのサイトでも、色素が何なのか、見つけられずにいます。

腐蝕に関して気になっているキーワード

試料

古いチューブから外したものや、タイヤ・チューブ交換時にシュワルベのバルブコアに交換して、余ったバルブコアがたくさんあります。

スライムパンク防止剤注入

注入前に30分以上、ゆっくりと攪拌して沈殿をなくし均質化しています。 詳細はブログ記事をご参照ください。

スライムパンク防止剤のSDSからわかる成分はこちらです。

観察環境

箱の中にカメラと試料をセットし、光の入らない状態で保管します。 撮影時のみ、2分間LEDライトを点灯します。

静止画撮影ソフト

WebCameraSnapの試用版です。 起動時にカメラモードの設定があり、起動と同時に1ショット撮影する設定もあります。 Windowsのタスクスケジューラで定時起動しています。

動画作成ソフト

chronolapse

独り言

日常、バルブコアの腐食をスライムパンク防止剤の存在下でしか目にすることのない私にとっては、バルブコア腐食の原因は明らかにスライムなのですが、見たことがない人にとっては、腐食の原因をスライムパンク防止剤だと断定することは、疑わしいことのようです。

百聞は一見にしかずのことわざ通り、実態を見ていただくことが一番の納得できる証明になるのだろうとこんなサイトを作ってみました。