この手順でスライムパンク防止剤を除去すると、手間を考えると一本当たり3,000円から5,000円の作業費が掛かると思われます。
はっきり言って、チューブ交換の方が安上りです。
使うのは、100均で買ってきた、洗瓶と給水キャップです。

給水キャップの先端をバルブがぎりぎり入らない太さにカットして、バルブがねじ込めるように細工します。


スライムパンク防止剤の回収瓶になります。

チューブを取り出しておいて、スライムの粘度を下げるために適量の水を加えた後、スライムパンク防止剤を押し出すように巻いていきます。
(水は多い方が作業は楽ですが、産廃として処理をするためにはなるべく量を減らしたいです。)

チューブに入っているのは、スライムパンク防止剤ではなく、関西基盤のチェーン店ダイワサイクル が使っているスライムパンク防止剤もどきです。
色は違いますが、成分等はスライムパンク防止剤と同じだと思っています。
このチューブは、以前に、パンク修理でスライムパンク防止剤を絞り出したチューブなのであまり残っていません。
チューブを外さないで抜き取り作業をすると、どうしても残ってしまいます。
チューブ内に残ったスライムパンク防止剤を50㏄位の水で3回洗い流します。


3回目の洗浄水です。
これで、スライム抜きの作業は終了です。
なるべく周りを汚したくなかったのですが、それでもこれぐらいこぼれました。

チューブの中の濡れはこのぐらいです。

ゴムチューブは、わずかですが、水蒸気も透過しますので、いずれは乾きます。
こちらの、文献に各種ゴムの水蒸気透過量のデータが有ります。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/gomu1944/53/12/53_12_719/_pdf
水で薄まっていますが、これだけ回収できました。

作業時間はチューブの取り出し、取り付けも考えると3~40分でしょうか?
「今年最後のスライムパンク防止剤?」記事や、
でも明らかなように、水に不溶のスライムパンク防止剤の変性物ができ、水洗いしてもチューブ内に残ります。
「シュワルベ バルブコア腐食」記事のように、スライムパンク防止剤を抜いたつもりでも、バルブの腐食がおこります。」
スライムパンク防止剤を抜くのは、ホイールの重量を軽くする意味しか感じられなくなりました。
修理時に遭遇したスライムパンク防止剤を抜く作業は、新たな意味が見つかるまで、中断します。