内装三段変速装置

外観

   いつかUPします。
 バンドブレーキ用  ローラーブレーキ用

バンドブレーキ用と、ローラーブレーキ用ではハブシェルと左の玉押しのロックナットの形状が異なるのみで、内部部品は共通です。

分解

   
 ブレーキ側のナットと玉押しを外します 
 
   
 ギヤ側の防水カバーを外します。 
 
   
 内部機構が抜けます。  ラチェット受けが2ケ所あります

通常は、ここまで分解すれば、メンテナンス(オイルディップ)は可能です。
更に分解するため、

   
 Eリングを外し  遊星ギヤユニット(歯数13)を外します。
   
   
 内側です  Eリング側です
 ハブ軸が太陽ギヤ(歯数16)になっています。 
 
   
Cリングを外すと  ギヤーと軸が外せます。
   
   
 内歯車ユニットも抜けます。 
 
   
 遊星ギヤユニット側です  スプロケット側です
   
   
 ハブシェルのリテーナー  このようにはまります。
   
   
 スプロケ駆動ユニットです  ロックナットと玉押しを外します
   
   
 リテーナーが入っています  ハブシェルの玉押しも兼ねています
   
   
 スプロケット側です  内歯車側です。ラチェット爪
   
   
 変速キーです  バネでスプロケット側に押しています

この変速キーも外せるものがありますが、古い設計なのかこれは外せませんでした。 

   
 スプロケット側のリテーナー  ブレーキ側のリテーナー
 ボールリテーナーJ(7/32″×8)  ボールリテーナー A(1/4″×7)

変速動作

内部で位置が変わるのは、変速キーのみです。スプロケ駆動ユニットと変速キーは位置が変わってもトルクが伝達できるようキー溝で繋がっています。

1速

 変速キー位置  内歯車  動力伝達
     スプロケ駆動ユニット→内歯車→遊星ギヤ(45/(45+16)減速)→ハブシェルの動力伝達です。
 他パーツへの働きかけ無し  ラチェット爪が閉じています。  

2速

  変速キー位置  内歯車 動力伝達 
     スプロケ駆動ユニット→内歯車→ハブシェルの動力伝達です。
 内歯車のラチェット爪が落ちます  ラチェット爪が開きます。  

3速

  変速キー位置  内歯車  動力伝達
     スプロケ駆動ユニット→変速キー→遊星ギヤ((45+16)/45増速)→内歯車→ハブシェルの動力伝達です。
 スプロケと遊星ギヤが繋がります  爪は開いたままです。  

減速については、山本ワールドのhttp://yamatyuu.net/car/other/planetary.html#link_sunのアニメが分かりやすいです。
増速も、遊星ギヤを主にみると、判ると思います。

寿サイクルさんのシマノ1・2・3チェンジハブの動作原理にも詳しい説明が有ります。

遊星ギヤを考えると、混乱しますが、下記の直線ギヤの動きを理解できれば、上記の説明が分かりやすくなります。
可動ラックを動かせば、歯車に対して減速、歯車を動かせば可動ラックに対して増速になります。

 クランク回転を直線変換し、その直線運動のストロークを2倍に増長させる「からくり治具の素」を紹介します。

 【図1】がその機構図です。

図1

 構造は、「回転→直線変換機構1(からくり治具の素)」の標準的なスライダ・クランク機構のスライダを歯車に置き換え、さらに、スライダのガイド構造を固定ラックと可動ラック構造に変えたもの。原動軸側のクランク運動が歯車に伝達され、この歯車が固定ラック上を回転転動するストローク(L)の2倍のストローク(2L)を歯車の上部に設けた可動ラックが移動します。 *MISUMI-VONA 回転→直線変換機構3(からくり治具の素)から転載

グリスアップ

負荷が掛かりながら摺動する部分のオイル切れを防ぐため以下の場所にシマノ内装三段用グリースでグリスアップします。

 ハブ軸    変速キーと接する部分 
   太陽ギヤ部
 スプロケ駆動ユニット     リテーナー受け部
   玉押し部
 駆動側リテーナー    
 駆動側玉押し    
 ハブシェルリテーナー    
 内歯車     ラチェット爪の受け部には極薄く
   ギヤ部
遊星ギヤユニット      ギヤーの軸穴と軸
   4個のギヤー
   Eリング当たり部
 ハブシェル     ラチェット爪の受け部には極薄く
   上下のリテーナ受け部
 ブレーキ側リテーナー    
   これでギヤユニットの組み立ては終わり、オイルディップの準備が出来ました。
今回のグリスアップは、内装三段変速のオイルによるフリクションを極力減らすための最低限のグリスアップです。
メンテフリーを望まれる方は、ラチェット部や内歯車などにも多量でなければグリスを付けても問題は有りません。

組立

分解手順の逆に組み付けて行けば、元通りの形になります。

ここでは、組み立て時の注意点のみ記載します。

1.駆動側の玉押しとロックナットは最後に調整します。
 基本の調整は、玉押しを手で締めこんだ位置から、1/4回転戻した位置になります。
 きちっと調整するなら、Eリングと遊星ギヤユニットが抵抗なく接するように玉押しの位置を調整してください。
 
2.スプロケット側のリテーナーは8玉 7/32です。  
3.内歯車のラチェット爪は、円弧状になっていますが、画像の状態にしないとはまりません。
 スプロケット駆動ユニットのラチェットが引っ掛かりますので、爪楊枝などで内歯車の中に押し込みながら、セットしてください。
 画像には、ハブシェル用のリテーナーが入っていませんが、組み立て時には、駆動ユニットと内歯車の間に先にリテーナーを入れてください。
 
 4.遊星ギヤを取り付けた後Eリングで固定しますが、プレス品なので角が取れた方を遊星ギヤ側にします。  

こちらも参考にして下さい。
Takaよろず研究所さんの保存サイトの(内装3段変速機の分解・組立  2007/7/14製作)です。
最初から、最後まで、親切丁寧で画像の良さに脱帽です。

オイルディップ

   容器は、ケチって100円ショップのボトルです。
   丁度、ハブシェルのリテーナーが口に掛かって止まります。
   シマノ純正オイルです。
粘度等の表示は有りません。
サラダ油より、低粘度の印象です。
   きれいな青いオイルです。
90秒間浸漬します。
   約60秒間オイルを切ります。




           *DM-SG0006-00-JPN.pdfから借用

メンテナンスオイルは、内装用グリスをすぐには溶かさないようです。
新しいSG-3S40と比較しましたが、ラチェット音が高く、少しですが良く回ってくれるようです。

パーツリスト(2019.11.20現在)


シマノ内装ハブ パーツリスト 一覧より