こんなパンク穴を開けました、穴は2個開けています。
実際の修理では、チューブに空気を入れて膨らませ、水につけて、パンク穴を探します。
チューブの太さが4cm位になるまで膨らませ、チューブが通常より太い状態で水調べをすることにしています。
複数の穴が想定されたり、穴が大きく空気が貯まらない時は、荷造り用の布テープで仮塞ぎしてチューブを膨らませます。
本当は、3気圧まで空気を入れて確認したいのですが、まだ方法が確立できていません。
マーキングしてやすり掛けします。
やすり掛けをすることで、表面の老化したゴムや汚れを取り除くことが出来ます。
ゴム糊の場合、アンカー効果は期待できませんが、やすり掛けをすることで、接着面積を増やす効果はあると思っています。
金型の跡の盛り上がりや、バリは、あまり神経質に均さず、立ち上がり部分にやすり跡が付けば、やすり掛けは終了です。
やすり掛けは、80番の布やすりとサンダーを使って、手作業で行っています。
更に、リキッドバッファーで表面をきれいにします。
おまじないのようなものですが、拭き取ると結構汚れが取れるので、多少接着力の向上は有るのかもしれません。
バルカーン(ゴム糊)を塗って、指で、余分なバルカーンを除きながら、乾いたらパッチを貼ります。
チューブとパッチの接着は加硫接着で、化学反応ですから、温度が高い方が反応は早く進みます。
反応促進のため、夏でもホットブローで、糊を乾かすと同時にチューブ面の温度を上げてから、パッチを貼りつけます。
ローラー台とローラーでパッチを圧着します。
*普通は2連穴(リム打ち)の時はパッチを縦に貼ります、パッチ剥がれが起きないことを見て戴くために、わざと穴の周りのパッチを少なくしています。
空気を入れて、最後の水調べです。
マルニさんの説明では、パンク穴の周りに、最低1cmのパッチの掛かりが必要とのことです。
パンク穴が大きかったりして、チューブにたまる空気が少ないと、穴を塞いだ後、パッチ脇からエアー漏れを見つけたりします。
そんな時は、パッチを剥がして、再度新しいパッチを貼ることが有りますが、そんな時も、パッチをホットブローで焼くように熱してから剥がすと古いパッチを剥がすことが出来ます。
穴塞ぎは、これで終了ですが、実は大事な作業がまだあります。
パンクの原因探しです。
異物が有れば取り除き、空気圧不足であれば、お客様に空気圧の管理をしっかりお願いします。
揉まれパンクなどは、3カ月程度で再発することが有りますが、お客様にしっかり空気圧管理をお願いすることで、再発までの期間は延ばすことが出来ます。